公共バスと中国人の優しさとおばあちゃん
2007.10.22 経費節約を兼ねて公共バスによく乗る。 地方に行くときにも長距離バスによく乗る。 上海市内で1本のバスにのるのは距離に関係なく2元(カードを持てば1.5元)。 日本円でいう30円程度だろうか。タクシーの上海の初乗り運賃が11元である ことを考えると、安い。まさに市民の足だ。 市内を走る混雑時のバスの中はすさまじい。距離感が尋常ではない。 「これでもか、これでもかとバス停のたびに人が入り込んでくる」 日本のバスのように自動でお金を落としこむ設計になっていないバスも多く、 その場合は切符切りのオバサンがバスを巡回して入ってきた客から金をとる。 私はよく2元のきっちりとしたお金を持っていないことがある。10元とか 5元とかの単位でしか支払うことができないのだ。 そういう場合に、運転手に言っても仕方がない。無視されるか上海語でわめき 散らされるあどっちかだ。 切符切りのオバサンがいれば頼むこともできるが、必ずいるとも限らない。 そういうときは客席に向かって「細かいお金がないんだ!」と一言叫ぶ。 すると、必ず誰かが細かい釣銭を持ってきてくれるのだ。運がよければ、 その釣銭の調整をしてくれる、お節介やきのオバサンまで登場してくれる。 私が日本人だとわかると、、親切にしてくれるのだ。 中国での日本批判はもちろん色んな場所であるのだろうが、バスの中でそれを 感じたことはない。みんな優しい。 だから、私は今日もバスに乗りたくなる。。。 特に虹口地区は素敵だ。 今でこそ、日本人は非常に少ないが、戦前までは日本人租界があったために おじいちゃんやおばあちゃんは日本語がちょっと分かったりして、色々と 世話をやいてくれる。 戦争での日本人の謀略も、個人ベースでは変わってくる。 「60年前は日本人がこのマンションにいっぱいいたんだよ」と話してくれた おばあちゃんの目に憎しみや恨みは感じられなかった。若い世代の日本人と 会えて本当に嬉しそうだった。歴史ってこうやって受け継がれていくのか。 日中関係がどれだけ悪化して、反日でもが至るところで起きたとしても、 今後、個人ベースの関係はそう簡単には崩れないんだろうなあと、そのおばあ ちゃんの顔を見て強く感じた。 いい日だった。 Mr.ODA ========================================= 上海と日本を半々で過ごす公認会計士が 上海で中国人向けのカフェを開くために 奮闘。その素人出発の奮闘記を人生論を 交えてブログに綴っています。 ●ブログ:http://ameblo.jp/shanghaiproject/←閉鎖 ========================================= 「公認会計士を捨て、上海でカフェを開く」 目次へ
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