家電ネット販売で風雲児に。京東商城
「中国市場進出/販売実践会」 バックナンバー 2010年8月10日日経ビジネスに中国独立ECサイト最大の企業、京東商城 が掲載されていました。
・タオバオの柱はCtoC(個人対個人)取引で、ネット上で の売買仲介で成長した。一方、京東商城はBtoC(企業対個 人)で中国最大の規模を誇る。主に 取り扱うのは、家電や パソコン、携帯電話など。中国で「3C(コンピューター、 コミュニケーション、コンシューマー)」と呼ばれる製品 だ。
2004年、創業者の劉強東CEOは大学卒業後、外資系企業勤務 を経て1998年にDVDプレーヤーなどの販売会社を設立。毎年 のように売上高を2~3倍に増やし2009年の売上高は40億元 (約 540億円)で、2010年は100億元(約1350億円)を見込 む。
京東商城は自ら商品を仕入れて販売し、基本的に正規品のみ を扱い、「ホンモノが安心して買えるサイト」としての地位 を築いてきた。
価格は家電量販店より数%低い。家電量販店が場所貸しモデ ルのために大量仕入れによる仕入割引が少ない事から、京東 は在庫リスクを抱えることにより安く仕入れ安く販売する。
最近はタオバオの家電販売城や、大手量販店のサイトとの競 合が激しくなり価格優位性がなくなってきた。その為にサー ビスに注力している。
具体的には自社物流大勢を整える。返品修理時の商品引き取 り輸送費の無料化、北京、上海など大都市12市においては 当日配送等。
・物流では、北京に敷地面積30万m2、アジア最大の物流セン ターの建設計画を進めているのを筆頭に、上海 や四川省成都 などにも大規模な物流センターを建設する予定だ。その為に、 今年1月には、米ヘッジファンドのタイガー・グローバル・マ ネジメントから中国でのネットベ ンチャーとしては過去最大 規模の1.5億ドル(約138億円)の資金調達に成功。その大半 を物流網の拡充に充てる。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100618/215056/?P=1
⇒中国で成功しているEC企業の一つ京東です。一方、このサ イトは結構クレーム率も高く、自社物流体制は良いのですが投 資が大きい、2009年の売上アップは商品の粗利益をゼロで 格安販売して売上は大きく伸ばしたが、利益は当然赤字。家電 業界内でもこの販売方法にはかなりの非難が生じました。
また、最近では家電以外の商品も扱うようになってきているよ うです。正直この会社はIPOをできれば良いのですが、時間 がかかりすぎると、こける可能性のある企業じゃないかなと思っ ています。いずれにせよ、今年138億円の投資を得たそうで すが、ここまでにも100億円近い資金調達をしていました。 日本企業ではこれだけのVC投資を得る事はまず不可能ですよ ね。
これから世界経済を引っ張る中国という国を背景にして、これ だけ金を集めてなんとか成功しているというのが実態で、楽天 がこれから参入しようとしていますが、相応の資金投下をしな い限り、とてもこの国では勝てないと思います。
楽天には個人的には頑張って欲しいのですが、今は世界中に手 を出そうとしています。まだまだ新興企業ですから人材が育っ ているとは思えず、正直、楽天自体の今後にも不安を感じなが ら見ています。
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『中国市場進出/販売実践会』
タオバオでの中国販売で日本人経営店唯一とも言える、
王冠3つ(好評価を得た取引数が5万回以上)の信用度を
誇る内田信が、中国市場に進出し販売する上での注意点
・反省点などを共有する場を作ろうと立ち上げた会です。
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代表 内田のブログ
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カテゴリー:中国市場進出/販売実践会