
NYイーストヴィレッジの少し変わった靴屋さん
「East Village Shoe Repair」 No.8 2005.03.06
「ホームレスとリッチ・キッズ」
彼らの生活源にはゴミあさりがあります。彼らはどこにどんなゴミが捨てて あるか大体把握しています。ゴミあさりなんて!とお思いでしょうがイースト ヴィレッジのゴミって捨てたものではないのです。彼らの着ているジャケット、 たまにたぶんデパートなどに行けば300ドルから500ドルはするであろう ものの時があるのです。見た目だって決してボロボロじゃありません。 “いい、ジャケット着てるね!ノースフェイスじゃない!”“道で拾ったんだ! いいだろ。あったかいよ!”なんて話をするときよくあるんです。でもどう してこんな高価な洋服が落ちているのでしょうか? たまにですが私達のお店にはお金持ちのお客さんがやってくる事があります。 常連さんにもお金持ちの人は結構います。なんというか、大金持ちなのです。 想像できないほどのお金を持っているのです・・・。彼らにとって100ドルは 1ドルのようなものなのです。本当に。そして彼らが彼らの子供たちにかける お金といったら半端なものではありません。親の築いた財産で一生お金の事は 考えなくて良いわけですから。イーストヴィレッジのレントはとても高いです が彼らにとっては何でもありません。一人暮らししたいからアパートメントを 借りて欲しいと親に頼めばいいのです。そんなお金持ちですから2,3回着て 洋服を捨てる、ちょっとどこかが当って痛いから、やっぱりこの色気に入ら ないから、プレゼントされたけど気に入らないから捨てる・・・。それを ホームレス達は知っているのです。そして、大体どこら辺のゴミがいいか覚え ているんでしょうね。 そんなにお金持ちなら要らないものを寄付したらいいじゃない?って思う人も いるでしょう。サルベーションアーミーもあるし、教会もあるし、ボランティア 団体もあるのですから。しかしながら、彼らはとっても甘やかされた人たちで そんな、要らないものをわざわざ運んだり、取りに来るように電話で頼んだりは しないのです。でも別にそれでもいいのです。結局ホームレス達がリサイクル して循環していくのですから。何でも買ってもらえるスポイルキッズと長年の 経験を生かして自分で物を手に入れる多くのホームレス達。この両者の関係 良いのか悪いのかわかりませんがなかなか面白いと思いませんか?共存?? ちなみにホームレス以外にもお金のない学生さんやアート関係の人などよく 道で何か拾って運んでいる姿イーストヴィレッジでは見かけます。閉店した お店のディスプレイ、ランプ、引越し後に残された家具、ヘアサロンが捨てた 古い雑誌、なんでも見つかるのですから貰わない手はないということのよう ですね。 そういえばこんな事もありました。御馴染みのホームレスが“ねえねえ俺新聞に 載ったんだぜ!”とお店にやってきました。“えーなんか悪い事でもしたの??” と聞くと“箱が落ちてたから開けてみたら死体が入ってたんだよー”これは うそのような本当の話。これは拾いたくないなあ・・・。
ユカの『イーストヴィレッジ』 |

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