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No.2004.12.19

『Aunt Jemimaはどこへ?』

    皆さん、Aunt Jemima をご存知ですか?おそらくほとんどの日本人は知らないと思い ます。Aunt Jemima は実は昔、まだ黒人が奴隷として働いていた頃に生きていた人 で、彼女はホットケーキの名手だったのです。アメリカのホットケーキはpancakes といいますが、フライパンでそのケーキを作るところから名前が来ているのでしょ う。つまりオーブンを使わないで作るケーキですから。となると日本語ではどうして ホットケーキというのでしょうか。それはきっと日本ではあまりケーキを家で作る習 慣が昔は無く、ケーキというとケーキ屋さんの冷蔵庫の棚に並べてある冷たいクリー ムが乗ったようなケーキがイメージとして定着していたからではないでしょうか。そ のため、家で簡単に作れるホットケーキはまさにケーキでありながら温かかったので その名前が付いたのでしょう。(勝手な想像です)

    さて、このAunt Jemimaのホットケーキのラベルを見て私はびっくりしたのです。以 前私がニューヨークに住んでいた30年前、リバーデールの幹線道路沿いにはAunt Jemima のホットケーキのレストランがあったのです。いつもいいにおいがしてい て、カウンターのように椅子の高い座席がテーブルを囲むようにあって。けれども母 は決してそこのホットケーキ屋さんに入ろうとしませんでした。なぜなら、そんなも のは家で簡単に作れたからです。あこがれっぽく見ていた私ですが、私もアメリカの ホットケーキは薄くって、べちょっとしていて、味が甘くなくて、むしろちょっとし おっぽくてあまり好きではありませんでした。

    そんなAunt Jemima のホットケーキと専用のシロップなのですが、ここに来てビック リの話の続きです。やっとたどりつきましたね。あの当時のラベルはAunt Jemimaは ちりちりの黒い髪の毛に赤い水玉模様のターバンのようなヘアバンドをぐるぐると巻 いて、額の上あたりにリボンで結んでいたのです。そして白いけっこう襟ぐりの広い 服を着ていた記憶があります。それが30年たってあのどう見ても奴隷の使用人という 格好が大変身されたのです。それはまずAunt Jemimaの髪の毛がちりちりから少々ス トレートヘアになっています。さらにあの赤い髪の毛を束ねていた、奴隷の使用人を 象徴していた布がとり張られました。さらにAunt Jemimaはどこかの貴婦人っぽく白 いパールのイアリングまでしています。そして白い服はレースがほどこされているの です。びっくり、びっくり。1989年にAunt Jemima が昇進した。いや、変身したとい いましょうか。

    タイムスリップって本当におもしろいですね。私は本当に30年前から急にここ同じ ニューヨークの30年後に飛んで来たような気がするんです。Back to the Future さながらの楽しさをしばし味わっています。

    ノーラ・コーリ
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    Nora Kohri
    (Overseas childbirth and childcare consultant)
    info@caretheworld.com
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書・木村怜由

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