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No.592004.11.14

『ニューヨークマラソン それはドラマだ』


    ニューヨークマラソンは世界的にも有名であるが、ここニューヨークに住んでいて、 ニューヨークマラソンを見ない手はない。私が、マラソンを見に行きたいといったら、 周りの人は、「そんな人が走っているのを見て、何がおもしろい」と反応された。 しかし、マラソンはただ走っている人を見るものではない。そこにはドラマがある からだ。

    2004.11.8.のNYタイムスにこんな記事が載っていた。ビルは52才。彼は今年で15 回目のマラソンへの参加である。スタティンアイランドをスタートにブルックリン、 クイーンズ、ブロンクス、そしてマンハッタンと5つの区にまたがる40キロほどの 行程を走る。時間制限はない。ビルは朝8時に出発し、夜の7時に完走した。一番早 い人で2時間で終えるところをなぜビルはそんなに時間がかかったのか?

    ビルは重症な脳性小児麻痺をわずらっている。普段はモーターのついた車椅子に乗っ ているが、今回のレースには車椅子での参加。しかも後ろ向きにすわって、足で一歩 一歩道路をけっての走行である。だから町ではもうサインをとりはずし、道路掃除が 始まり、車も走行できる状態になってもビルは減速することなく、変わらぬペースで 地面をけっていった。そして無事完走した。なぜ走るのか?という質問に対し、彼 は、「やめられないんだよ。とにかくチャレンジだからね」と笑みを浮かべて答え る。そう、彼はまさにチャレンジャーなのだ。

    さらにそんな彼を、応援していた道路わきで発見して以来、過去6年間彼を励まし、 全行程をサポートしながらいっしょに走ったデレックにも拍手を送りたい。彼ばかり でなく、この日までビルのそばにいた人は何人もいる。彼のパーソナルトレーナーの リプズイーは「ビルいつも幸せそうな顔をしている」という。なんという前向き思考 だろう。マラソンはそんな人生の大切な教訓すらも教えてくれるのだ。

    2004.11.12

    ノーラ・コーリ
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    Nora Kohri
    (Overseas childbirth and childcare consultant)
    info@caretheworld.com
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書・木村怜由

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