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No.26 ・
2002.07.14
『私用電話でお話中?』
いや、これには驚いた。友人がめがねを買うということでことばの助けとして付き添
うことにした。その間どのくらい店で私は待っていただろうか。おそらく40分くらい
かもしれない。まず店に入ったら、奥のほうで女性が私用電話をしていた。「どうし
てる?今日は暑いわよね。シンディーは仕事始めた?この髪型なかなかの人気なの
よ。」なんとこの女性はそのめがね店に勤めるドクターだったのだ。その間男性の店
長は友人の医療保険を調べていた。女性のドクターは電話を終えて、友人のめがねを
ちょっと見せてといって奥へ持っていた。少しして、友人は奥の検眼室へ。男性の店
のマネジャーはちょっと客足が遠のいたところで外に飲み物を買いに行くと出て行っ
た。出て行ってから20分は帰ってこなかった。残された女性の店員はまず自分の携帯
から私用電話。次に今度は店の電話から他の友人に私用電話。さらにまだ店長は帰っ
てこなくて店のほかの場所の電話から私用電話。「ジョン、かっこいいでしょ?今度
夕食いっしょに食べない?今日は忙しい?こっちは暇よ。あそこのお店で買ったリッ
プスティックすごく気に入ったわ。教えてくれてありがとう。」なんとたわいない時
間つぶしの会話が続くことだろう。私は一応客として目の前にいるというのに私用電
話は永遠に続く。会話はとぎれない。私はせっかく韓国医療事情のむずかしい本を読
もうと持ってきているのに私用電話の会話がうるさくて、ちっとも進まない。ああ、
やかましい。いったい大きな声でいつまで話しているのだろう。しかも仕事中なの
に。あまりにも長い。あまりにもたくさんである。
さらにある靴屋に出向いた。レジには数人の客が列をなしている。にもかかわらず、
この店長、レジに金額を打ったり、お客さんのお金を受け取ったりしていながらも私
用電話。客が話しかけても電話に出ながら受け答えをしている。「ああ、今、お客さ
んと話してたの。」と相手に伝えてる。あきれた。
またある洋服店で。店員は友達と私用電話中。私が目の前に来ているのにいっこうに
会話を終える気配はない。電話が終わってから質問しようと思ったが、あまりにも頭
に来たので、もうこっちから質問を話しかけた。「ここに傷があるんだけれども、安
くしてくれない?」そうしたら彼女、電話の相手には切らずに、「ちょっと待って」
といって電話を下において、私の買おうとしてる靴を調べ、それから私に、「じゃ、
20%割り引きます。」と一言言ってまたすぐ電話の相手に戻る。私は金を払ってぷ
いぷい怒りながら店を出る。「まったく、客をなめやがって。」私が東洋人だから?
と思ったがまんざらそうではなく、白人にも同じような態度だとアメリカ人の白人の
友人は言う。
いやいや、これがアメリカなのか。これだけ仕事をさぼっていてもちゃっかし給料を
もらって、しかも仕事が遂行されているのだからたいしたものだ。アメリカはやっぱ
りすごい国だ。私?なんか自分がこれだけいっしょうけんめい仕事をしていることが
すご〜〜くばかばかしくなった。もっと人生楽しもうかな?やっぱり日本人はものす
ご〜〜くまじめに写るし、ものすご〜〜く勤勉に写るのだ。
ノーラ・コーリ
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Nora Kohri
(Overseas childbirth and childcare consultant)
info@caretheworld.com
http://www.caretheworld.com
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