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No. 2001.10.17

『葉っぱの掃除機』


    秋になった。朝の温度は10度以下ということもしばしば。私は相変わらず朝のジョギ ングを続けている。とにかくニューヨークという車社会ではとかく私みたいなもの書 きは運動不足になりがちだからだ。朝はいろいろな光景が見られる。一人になっても のごとに考えふけるよいチャンスでもある。そんないつものような朝、今朝は実にま たニューヨークびっくり光景に出会う。

    我が家には芝生を刈ってくれる人を雇っている。この前気づいたら、芝生を刈ったか すと落ち葉の山が我が家の目の前の道路に山積になっていた。片付け忘れたのかと思 い、自分で袋に入れて処理した。次の週、「ねえ、なんでもっていってくれないの よ〜」と芝刈り君に文句を言ったら、スペイン語しかほとんど話さない彼がつたない 英語で、”City clean” と単語を並べている。「え?そんなのいつくるの?見たこ とないな」と私はつぶやきながらも、彼は断固としてゴミを道路際に放置したまま。 「ま、いっか、いつかドロンと消えるのを待ってみよう」とその場をにごした。ま あ、待つことで納得したわけだった。

    ここスカースデールはほとんど森の中に家が点在しているというような地域なのだ。 そのため、これらの木は太さは樹齢100年以上だろうし、高さも7階建てのアパート を想像するくらいにそびえたつ。さらにその木についている葉っぱの数はといえば、 そんなもの数えられるか、である。ほとんどどの家にも一つくらいは大きなこのよう な木がそびえたつ。とにかく秋になってこれらの葉っぱがずべて地上に落ちたら、こ の辺一体の家々は全部埋もれてしまうのではないかと思うほど、いやこれはおおげさ かな?とにかくこのところ芝生が見えないくらい落ち葉で覆われてきた。

    このようないきさつからこれらの落ち葉をどのように個人個人の家で処理するのだろ うかと疑問だったのだ。そしてその疑問に今朝は答えが出た。確かにスペイン語を話 す芝刈り君は正しかった。今朝、歩いていたら、点滅する白い光をはなち、大きな大 きなオレンジのトラックが前方からやってきた。いったいこのトラックはなんだろう と思いながらうしろを振向くとそのおしりには直径1メートルくらいの大きな黒い筒 をたらした大型バッキュームカーの登場だった。さて、何を始めるのだろうと見てい たら、それぞれの家庭で集めて道路わきの1ヶ所に集めてある落ち葉の山をその筒が 左右にゆすられながらすごい勢いでどんどん吸い上げられていくではないか。なるほ ど、これならどんなに小さな芝生のかすまで吸い上げられるのだ。さらに石も吸い上 げられているようでからからと筒に当たる音までしていた。

    なるほどこれで初めて納得がいった。つまりやはりcity がこれらのわきに積み上げ られている落ち葉の山を大型掃除機で吸い上げて道路をきれいにしているのだった。 ああ、おもしろい、アメリカは何もかもでかいと思っていたが、アメリカは発想も でっかいな〜〜。

    ■スカースデールの木の写真
    ・・・http://www.occn.zaq.ne.jp/cuasx800/ny/img/fall.jpg

    ■落ち葉専用大型掃除機の写真
    ・・・http://www.occn.zaq.ne.jp/cuasx800/ny/img/vacum.jpg

    ノーラ・コーリ
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    Nora Kohri
    (Overseas childbirth and childcare consultant)
    info@caretheworld.com
    http://www.caretheworld.com
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書・木村怜由

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