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NYの美容ガイドのことなら・・・ NAGASE HIDEKI ~hair make~
2006.01.15 ・ No. 04

「海外でのパーマとカラー」


    海外に住んだり旅行したりすると、美容室に行ってみたくなるもの。 カットに関しては以前書きましたが、今回はパーマやカラーについての話。 ニューヨークに住んでいる人は、自分で染めている人も多いので、薬剤について、少し詳しくお話しします。

    海外の薬剤は、日本のものに比べて、かなり強い処方になっています。 カラー剤を例にとってお話すると・・・一般的にカラーをするときは、ヘアダイと呼ばれる薬を使います。 これは「明るく」しながらアッシュやオレンジといった「色み」を入れていく、同時進行の薬で、アンモニア系の1剤と、過酸化水素を主成分とした2剤を混 ぜ合わせて使います。

    2剤の過酸化水素の濃度が、カラー剤の強さをおおむね決める訳ですが、日本の薬事法で認可されている過酸化水素濃度は6%。欧米での上限は、4倍の 24%。 日本(6%)でもカラーの際に「ピリピリ」しみたことのある人は多いと思いますが、欧米人に比べてアジア人の髪や肌はデリケートに出来ているのです。 パーマ液も同様に、欧米の薬剤は全て強く出来ています。 もちろん何種類かの薬を使い分ける訳ですが、欧米人に比べ、日本人の髪は太くて硬くかかりずらく見えるので、強い薬を使って「チリチリの仕上がり」がよ くあるパターン。

    また、髪のダメージを最小限におさえる為にも、適材適所の施術が必要です。 詳しくは、私のホームページにありますが、痛ませずに仕上げる方法の1つとして、ダメージしていない所は強めの薬を使い、ダメージしている部分は薬の作 用が早いので、弱めの薬を使い分けます。 そういったデリケートな部分は、肌や髪の弱い、日本人特有の感覚でもあります。 やはりそうなってくると、日系の美容室がベターとなってきます。

    自分でカラーをする場合はどうでしょう。 やむおえない理由で、市販のカラー剤を使う人も多いと思います。 日本でもアメリカでも、市販のカラー剤は、生産コストの関係であまり良いものではありませんし、上記の、「欧米では薬が強くてダメージが大きい」という 事をとりあえず無視してお話しします。 コスト以外での違いとして、美容室で使っているカラー剤と、市販のものとでは、カラー剤の中に含まれる「色素成分」が違います。 簡単に言うと、美容室で使用しているものは出し入れ可能、市販のものは一度入ると抜けずらい。 美容室で使用しているものは、前回は赤にしたけど、今回はマット、という風に、カラーチェンジが比較的容易です。でも、適正に作用させ仕上げる為には、 ある程度専門的な知識と経験が必要になってしまいます。 市販のカラー剤は、誰がやってもきれいな仕上がりになる必要がありますので、定着の良い色素を使い、薬剤濃度も強めに設定されています。

    どうしても市販のカラー剤を使い続けて、奇麗な仕上がりを保ちたい場合は、同じメーカーの同じ色を使うのがベター。その上で、伸びてきた部分(新生部) にだけ薬を塗布する様にします。なるべく手早く塗って、放置時間も短めにします。そして薬を流す直前に良くコーミングをして、すぐに流します。 余談ですが、茶色や金髪の髪を、黒く染めたい時。その後もう一度明るくする予定のある人は、美容室でその旨を伝えた上で染めるか、自分でやるなら茶色止 まりにした方が良いです。真っ黒に染めると、半年〜1年位明るくなりませんので、ご注意を!!


    長瀬英貴
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    東京 青山の大手人気サロン・トップスタイリストとして
    15年勤務。05年にNYに渡り、07年から東京とNYを
    ベースに、世界で活動。美容師の目から見たニューヨークと
    こちらの美容環境等をレポートしていきます。
    NAGASE HIDEKI~hair make~まるごとNY版コラム
    http://homepage.mac.com/nagase.com/
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書・木村怜由

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