「ニューヨークの街角から」No.63

ニューヨークの街角から

Off Off New York Tours, Mr. 川島の『素顔のニューヨーク』 No.63 2006.10.08

『ブロードウエイ・ミュージカル新作情報2006秋』

10月に入ってからブロードウエイでオープンするミュージカルは多い。しかしブロードウエイが初演の作品は少なく、ほとんどがリバイバル、オフ・ブロードウエイからの昇進、そして他都市から巡回してきたものだ。その中から数作品を紹介する。
10月5日オープン：「コーラス・ライン」
かつてブロードウエイのロングラン記録を作った、マイケル・ベネットの作品。日本及び世界中で上演されているので、みなさんも馴染みの作品。この作品が現代ミュージカルを変革した。
10月26日オープン：「ザ・タイムズ・ゼイ・アー・エイ-チェンジン」
ビリー・ジョエルの曲を利用した「ムービン・アウト」をヒットさせたモダン・ダンス振り付け師トワイラ・サープが、今度はボブ・ディランの曲を使った作品でブロードウエイに乗り込む。
11月2日オープン：「グレイ・ガーデン」
昨シーズンにオフ・ブロードウエイで、ほとんどの主演女優賞を受賞したクリスティーン・エバーソール主演のこの作品が、オン・ブロードウエイへ。今年度のトニー賞受賞有力候補と噂される。
11月5日オープン：「メリー・ポピンズ」
ディズニー製作のこの作品は、もちろん1964年に制作された映画の舞台版。すでにロンドン公演で好評を得ている。「ターザン」の評判はひどいが、この作品が再びディズニーの名を轟かせるか？
11月9日オープン：「レ・ミゼラブル」
80年代にブロードウエイを圧巻したロンドン産ミュージカル。もちろん世界的なヒットを記録している。この再演は昔とまったく変わらない。期限限定公演。
11月29日オープン：「カンパニー」
ブロードウエイでお馴染みのソンドハイムの作品。そして再演。しかし彼の「スウィニー・トッド」を役者が楽器を演奏する演出でヒットさせた、ジョン・ドイルが再び同様のスタイルの演出を施す。
12月10日オープン：「スプリング・アウェイクニング」
今年の夏にオフ・ブロードウエイで人気を得たこの作品は、1895年にストレート・プレイとして上演時に話題を呼んだ。そして今度はミュージカル化された。
この他に、12月14日オープンの「アップル・ツリー」、12月17日オープンの「ハイ・フィデリティ」などがある。
川島裕次
オフ・オフ・ニューヨーク・ツアーズ
ＨＰ：http://www.offoffny.com
ブログ：http://offoffny.livedoor.biz