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りばてぃ の・・・ 『ニューヨークの遊び方』
2005.08.09 ・ No. 8

「路上の写真屋さん」


    皆さん、こんにちは!何かと忙しくて「まるごとニューヨーク」のコラムでは 大変ご無沙汰してしまいました。今日はニューヨークの街角アーティストの お話です。SOHOで偶然出会った路上の写真屋さん、ブログの記事で取上げた ところ、実は彼女は著名な写真家さんだったという情報が寄せられました。 このコラムでは、2回にわたるブログのログをまとめてみました。それでは どうぞ。

    ■路上の写真屋さん?

    SOHOのSpring Stには、MOMA(The Museum of Modern Art:NY近代美術館)の お店があります。その名もそのまま"MOMA Store"・このお店では、近代美術館 のお店というだけあって、可愛いデザインの小物などを売っていて見ている だけでも楽しめます。もちろん、ミッドタウンのMOMAのすぐ横にもMOMA Store はあるんですが、SOHOのお店の方がセールをやっている確率が高いのでオススメ なのです。

    さて、今回は、そのMOMA Storeの前で珍しい写真屋さん?を発見しました。 ずいぶんと古いカメラを使って撮影し、アンティーク調の写真をその場で現像 してくれるのです。SOHOにはしょっちゅう来ているのですが、このタイプの アーティストには初めて出会いました。多分、他の人たちもそう思ったのでしょ う。たくさんの人たちが立ち止まって写真を見たり、撮影をお願いしたりと 大賑わいです。

    撮影するのも現像するのもたった一人の女性。撮影時には手馴れた雰囲気で テキパキと指示を出し、お客さん達にポーズをつけさせます。背景はSOHOの 街並み。この街並みをバックにアンティーク調の写真を撮ると、驚くほどカッコ いい写真になるんですよ!面白いですねぇ〜。

    ここ数年、デジタルカメラは画質の向上競争みたいになっていて、「こっちの カメラは何百万画素だからもっと綺麗に撮れるよ」なぁ〜んて話を普通に耳に してますけど、返ってこういう雰囲気の写真の方が、その場の景色だけじゃなく って、そのとき感じた気持ちまで残してくれるような感じがしちゃいました。 なんだか暖かい感じなんですよ。なんでかなぁ・・・?ちなみに撮影のお値段は 1回20ドルです。現像後の写真の色合いがイマイチな場合は無料で綺麗に撮れる まで撮ってくれるそうですよ。

    ■路上の写真屋さん【続報!】

    先日、ご紹介したSOHOで偶然見つけた「路上の写真屋さん」。彼女の件で、貴重 な情報をトラックバックで頂きました。これぞブログの醍醐味ですね。自分で 書いた記事は拙くても皆さんから関連情報が寄せられることで、より詳しく、 便利な情報になります。トガキュウさん、ありがとー!

    さて、その情報ですが、ニューヨーク在住の日本人クリエイターさんたちによっ て運営しているウェブマガジン、「N.Y.ニッチ」に彼女を特集した記事が出て いるというものです。「ゴッサム アート考現学」というコーナーの最新記事 (2005/7/4付)で、タイトルは、『写真家ロッテと彼女の写真』。彼女 の名前は、ロッテ・ハンセン(Lotte Hansen)さんで、デンマーク出身とのこと。 せっかくですので、この記事を一部ご紹介させて頂きましょう。

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    (前略)

    ロッテが撮るポートレートには、心の中って、隠せないものなんだなーと思わ せるものがある。こんな彼女の写真に惚れ、コレクターになった人は、数え 切れないほどいるようだ。

    「いつからここで、こんな事やってるの?どうして?」出会った当初、私のぶし つけな質問に、彼女はデンマーク訛の英語で丁寧に答えてくれた。そして以前は ブルース・ウェバーという世界的に有名な写真家のアシスタントだった事も教え てくれた。

    「ブルースはね、80年代に、美しい男性写真を集中的に撮り始めたの。当時、 ホモセクシュアルはまだタブーだった時代で、あえてゲイの男たちをテーマにする なんて、かなり勇気のいる事だったはず。だけど、彼はそれで一躍有名になり、 今ではアメリカで最もギャラを稼ぐ写真家の地位を築いたのよ」

    彼女がそんなに凄い写真家の元で、キャリアを積んでいた人だなんて、スプリング 通りの一般客には知るすべは無い。でも、鋭く見抜く人もいる。グッゲンハイム 美術館のあるディレクターや、デザイナー、アーティスト、建築家、アートディ ラー、フィルム制作者などなど。アートをわかる人々が彼女の作品に魅了され、 彼女のアートをサポートし続けている。「人の真似していたら、写真家として成功 しない。だから私はこうやって、通りで写真を撮り始めたの」そう言えば、4年前 のマンハッタンに、同じ事をしている写真家なんて1人もいなかった。

    (後略)

    【出典:】N.Y.ニッチ ゴッサム・アート考古学
    「No.11 写真家ロッテと彼女の写真」
    http://www.nyniche.com/style/art/11_index_msg.html
    Text : 高田 みどりさん

    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    やっぱりスゴイ方だったのですね。こんな身近にいて、しかも写真を撮ってくれ てるなんて、かなり嬉しいじゃないですかっ!ぼぉ〜っと歩いていたら通り過ぎ てしまいそうな街角の小さな写真屋さん。そんなところにこそ、いかにもニュー ヨークらしい魅力がギッシリと詰っているんですね。それにしても、この記事を 書かれた高田みどりさん、ニューヨーク・テイスト出まくり(笑)な会話を聞き 出されてて、さすがだなぁと感じました。

    「人の真似していたら、写真家として成功しない。だから私はこうやって、通り で写真を撮り始めたの」なんて特にこの街を象徴するようなフレーズです。 「誰もやってなかったからやってみた」というフレーズを、私はこの街に来て からいったい何回聞いたことでしょうか!?"Hello How are you?"と同じくら いとまではいかないけれど、こういう会話、相当頻繁に遭遇します。好きです、 こういう感じのフレーズ。勇気づけてもらっている感じがして、何か辛いこと があったときとか本当に心に染みて泣きそうになるくらい。多分、この感覚っ て言葉でいくら説明しても伝わらないものかもしれません。ニューヨークが好 きっていう方々の多くは、多かれ少なかれこの言葉にできない目には見えない もの・・・、未知の未来を切り開く力のようなものをこの街で肌で感じたことの ある方なんじゃないかなって、思うのですが、いかがでしょうか?

    【ご参考情報】
    http://www.lottehansen.com/
    Lotte Hansen(写真家Lotte Hansenさんの公式サイト)

    ※写真はウェブサイトでご覧頂けます。


    りばてぃ
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    「ニューヨークの遊び方」 
    http://nyliberty.exblog.jp/
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書・木村怜由

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