ニューヨーク・ブラックカルチャーfromハーレム

ニューヨーク・ブラックカルチャーfromハーレム

New York Black Culture Trivia
New York Black Culture Trivia 2010.2.19
堂本かおる の 『from ハーレム』 (No.98)

刑務所に入っているヒトは数えられない。

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           「ハーレム・ジャーナル」
    
       刑務所に入っているヒトは数えられない。
    
    
                2010.2.19 Saturday
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    アメリカ、10年に1度の国勢調査の年がやってきた。
    まだ学生の頃、熱心に記入して
    「これでアメリカの人口に含まれるんだ〜」と、
    あまり意味のない高揚感を味わってから早くも10年。
    
    
    こちらは外国籍であろうが、違法滞在者であろうが数に入れ、
    地域の人口によって議員の数、
    政府から降りるお金も変わってくるので
    行政は「とにかく全員、参加してください」と必死になる。
    そう、この時ばかりは違法滞在者も貴重な存在となるのだ。
    
    
    けれど違法滞在者は国勢調査に答えたら、
    そこから身元がバレるんじゃないかと警戒する。
    そもそも英語が不得意だとめんどくさいし。
    だから行政は「大丈夫ですってば!」と繰り返す。
    巨額の予算を使ってキャンペーンもする。
    やはり、何かと面倒な国ですわん。
    
    
    ところで、黒人コミュニティの男女人口比は
    常に「女性>男性」となり、
    その差は52%/48%とか異常に大きい。
    撃たれたりして死んじゃってる人がいるのも理由だけど、
    なんといっても膨大な男性人口が刑務所にあって、
    彼らはそっちの地域で数えられてしまうのだ。
    
    
    最近、仕事でヒップホップ関連のニュースに
    マメに目を通すのだけれど、
    客観的に見るとヒップホップの世界は異常。
    無名から超有名どころまで、
    ラッパーがどんどん刑務所に入る。
    それをうまくプロモ−ションに使う輩もいれど、
    逮捕される理由は有名になっても
    ストリートカルチャーから抜け出せないこと。
    「そんなことしたらヤバいでしょ。
    お金持ってるんだから、する必要もないでしょ」ということを、
    すでにセレブになっていても止められないのだ。
    
    
    というワケで、
    ニューオリンズ育ち、マイアミ在住のリル・ウェインは
    3月にニューヨークの刑務所に入るので、
    今回の国勢調査、
    彼はニューヨーカーとして数えられてしまうのであった。
    全然どうでもいいですね、はい。
    
    
    ニューヨーク・ハーレム・ジャーナル



    堂本かおる 
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書・木村怜由

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