ニューヨーク・ブラックカルチャーfromハーレム

New York Black Culture Trivia 2001.04.02
Ms. 堂本 の 『ハーレム だより』 (No.27)
『マンハッタン以外にあるイタリア系コミュニティ』
まずニューヨーク市(New York City)の成り立ちですが、Manhattann, Brooklyn, The Bronx, Queens, Staten Island の5つの区で構成されており、 この全てがNew York Cityです。中心は Manhattanで、ここに有名な Little Italyがあります。おっしゃっているのはManhattan 以外の区に イタリア系コミュニティがあるか?ということですね。はい、Brooklyn の Bensonhurst という地区がそうです。 ニューヨークのエスニック・コミュニティは、時代と共に古いものがなく なったり、新しいものが出来たりを繰り返してきました。古いものがなく なる理由は、そのグループが豊かになり、もう固まって暮らす必要がなく なり、人々が街中に分散する場合と、その地区に他の人種が入り始め、古い 住人達が他所へ移る場合があります。 イタリア系も始めはManhattanのLittle Italy に固まって暮らしていましたが、 徐々に豊かになり、ニューヨークの他の区に家を買い、移っていったのです。 その異動先は複数ありますが、なかでも特に大きなコミュニティが Brooklyn の Bensonhurst です。1915年にこの地区に地下鉄が開通してからイタリア系、 ユダヤ系が移り始め、最盛期の1980年代には住民の80%がイタリア系となり ました。その後、いろんな人種が入ってきてはいますが、今もイタリア系の 人が多く住む住宅地で、メイン・ストリートの18th Avenueにはイタリアン の食料品店やレストランも幾つかあります。ただし、あくまで住宅地なので、 ManhattanのLittle Italyのような華やかさはありません。 行き方:地下鉄Nラインの18th Ave.下車(Times Squareから約45分) ついでながら今日のNew York Timesに面白い記事がありました。Bensonhurst に隣接するBayridgeという地区もやはりイタリアン・コミュニティで、 1977年には映画「サタデー・ナイト・フィーバー」の舞台となりました。 ジョン・トラボルタが演じた主人公はイタリア系青年という設定だったんですね。 ここも今でもイタリア系が多いのですが、映画が作られた後、ラティーノ、 韓国系、アラブ系などが流入し、20数年前からは考えられないほどのマルチ・ レイシャルな地区となっているようです。
◆New York Black Culture Trivia 堂本かおる(フリーライター) |

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