ニューヨーク・ブラックカルチャーfromハーレム

ニューヨーク・ブラックカルチャーfromハーレム


New York Black Culture Trivia
New York Black Culture Trivia 2000.05.14
Ms. 堂本 の 『ハーレム だより』 (No.17)

ハーレムの街角で #02
ハーレムに大型CD店HMV、遂に登場!




    ハーレム再開発の象徴とも言えるシネマ・コンプレックス“ハーレムUSA”が、 ハーレムのメイン・ストリート125丁目に完成しつつある。 初夏の陽射しが眩しく反射する白とガラスのパネル張りの建物は、 これまでのハーレムでは見かけることのなかったモダンなデザイン。 マジック・ジョンソンがオーナーの9スクリーンからなる映画館は、まだ準備中だが、 通りに面したテナントは完成した店舗から順次オープンしている。 若い人たちに人気のカジュアル・ブティック“オールド・ネイヴィー”、スポーツ洋品店“モデル”、 ディズニー・ストアに続いて、この週末にHMVがグランド・オープンを迎えた。

    1〜2階吹き抜けの店内は他のHMV店舗に比べると、やや狭いけれど、特筆すべきは、その商品構成。 入り口付近には、お約束どおりの新作CDのコーナーがある。 トニ・ブラクストン、ジョー、ミヤ、ピンク、バリー・ホワイト、故ビッグ・パン、サイプレス・ヒル、 ダ・ブラット、コモン…オール・ブラック&ブラック・オンリーだ。そのまま奥に進むと、 フェイバリットと書かれたコーナーがあり、ボブ・マーリィが並んでいる。 左手にはDJブースがあり、さらに進むと「ディスコ」「ドラムンベース」「ラップ」「R&B」 「ゴスペル」「レゲエ」「カリビアン」…と、果てしなく“ブラック・ミュージック”が続く。 そのまま「ラテン」「サルサ」と続き、このあたりから民族音楽のコーナーとなって、 「アフリカ」「インド/パキスタン」「中近東/アラブ」…と地域ごとに細分化されたコーナーが 「ヨーロピアン」まで続く。なんと、オール・マイノリティ・ミュージックである。 もっともブラック・ミュージックは今やポピュラー・ミュージックの大きな部分を占めており、 マイノリティ・ミュージックと呼ぶことは、もはや出来ないけれど。 それにしても、いわゆる「ロック&ポップス」はどこに?

    キャッシャー付近で売られている“Harlem U.S.A./HMV/125th St.”と書かれた、 ややダサめのオリジナルTシャツ($14.99)をチェックしてから、エスカレーターで2階へ。 左手はガラス壁で区切られた「ジャズ」と「ブルース」のコーナー。奥には「クラシック」のサイン。 フロアのメイン部分は「DVD」と「ビデオ」が占めており、 その向こうの壁際には「カセット」が並んでいる。 よく見ると、DVD、ビデオとカセットの間に、ようやく「ロック&ポップス」の棚が…。

    *****

    このHMVはハーレムに初めて出来た大型CD店である。広くてきれいな店内、豊富な品揃え、 視聴機などは確かに魅力的だから、最近はハーレムにも増えてきたミドルクラス層は利用するだろう。 しかし、これまで地元の小さな店やベンダー(露店) で安い海賊版カセットを買っていたティーンエイジャーを、 プロパー・プライスの大型チェーン店が果たしてどこまで引き込めるか。 それがハーレムHMVの課題だろう。

    New York Black Culture Trivia 堂本かおる
    HP: http://www.nybct.com
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書・木村怜由

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