【私の仕事】(その1)・・・「プロローグ」 (No.40)

【私の仕事】(その1)・・・「プロローグ」 (No.40)


2002.12.23

「お仕事は何ですか?」
初対面の方とお会いした時に必ず聞かれます。

これまで、企業に属している時には「何々を作っています」とか簡単に回答
できたのですが最近、ある方から聞かれた時にはちょうど無職で一瞬答えに困
りましたが次のようにお答えしました。
「中国にある日本の企業に社員として入社し、中国語を使用し、社内の奥深
くまで入り込み、問題点を改善する事」。

それを聞いて質問された方は「なるほど」とご理解戴いたのですが実は私自
身も「そうだったんだ」と改めて自分の仕事について理解できた次第です。
私の経歴は一般的に見ると「中途半端」「忍耐力がない」と見えます。何し
ろ既に9社も転職して来ているからです。離職して求職活動のために書く職務
経歴書はページ数が3枚になっています。面接時に必ず聞かれるのは退職理由です。
私にして見ればその都度必死に考えた結果なのですが、書類上では単に「一
つの会社に落ち着く事のできない、辛抱のできない人間」となります。

これまでも親しい人たちにはご説明してきたのですが、私の仕事は消防士の
ようなもので問題がある時には役に立つが問題を解決してしまった後には不要
になるから会社を離れる。その繰り返しです。とは言え、このような仕事は一般的ではなく、実際、私の母などは「会社を
ころころ変わって、情けない。どんな事があっても死ぬ気で我慢しなさい!」
と叱られています。

私自身、家族もあり、会社を離れる事は収入がなくなることであり、即、生
活に影響する事は十分解っています。でも、仕事の内容が内容だけに既に不必
要になった状況で企業にしがみつくと言う事はできないのです。父が生きていたら
「いい格好をするな!」とこれまた叱られているでしょうが、私は「日中関係のプロ」として、
また「武術を学んだ者」として、更には「(中国では)日本を代表する身」
として自分自身が納得行く状況でなければ仕事の代償として戴ける金銭をどうしても受ける事ができないのです。

家族には苦労をかけています。幸い、家内はそんな私の一番の理解者で、
どんな状況でも私を信じてくれていますし、理解してくれています。
私の家内はクリスチャンです。キリスト教の教えの中に「明日の事を思うわずらう事なかれ」と言うのがあるのですが、
その教えの通りに、明日食べる事や着る物の事は心配しない。全て神様が与えて下さると言う事を信じ、今できる事を精一杯やる。
私はクリスチャンではありませんし、特定の宗教には属していませんがそれでも神様は信じています。

確かにこれまでの人生で何度も会社を辞めてもちゃーんと次の仕事があり、
食べるものや着るものに困った事はないからです。ラッキーだったのでしょう。
でも、いつも「一片の私心なく」「世の為、人の為」を考えて行動しているからこそ、
このようにいつも困る事なく生きて来れたのだと思います。

これから先はどうなるか解りません。でも、やはり同じように生きて行くで
しょう。そして、今、私にできる事は、私のこれまでの経験をまとめてご縁の
ある方に見て戴くことだと思いこれを書いています。
これから私が書かせて戴く事がたとえ一人でも参考に値すると感じて戴き、
実際の現場で役に立つ事を心から願っています。

2002年11月10日 大阪の実家にて

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YAMAOKA yoshinori

yammy@mti.biglobe.ne.jp

http://www2s.biglobe.ne.jp/~yammy/

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