最近の上海事情(その9) (No.36)
2002.09.22 今、久しぶりに日本に戻って来ています。大きな会社では一年に一回か二回、 里帰り&報告で帰国するようですが、私のように現地採用のような形では出張 は別として日本に帰るのは自費になりますし、特別な事がない限り日本に戻る 事はありません。 久しぶりに日本にゆっくり滞在してひしひしと感じるのですが、日本は情報が 多い。それも中国上海とはけた違いだと感じました。 電車やバスに乗ってもつり広告で雑誌の内容を見る事ができる。本屋さんでは まさに山のような書籍がある。テレビのコマーシャル、新聞の広告などなど・ ・・色んな方法で情報が提供されています。 中国でもそれは同じ・・・そんな声が聞こえてきそうです。でも、久しぶりに ゆっくりと日本にいるとやはりその違いに気付きます。 「モノを売るため」この一言に尽きるのかも知れません。例えば書籍では新聞 広告があり、その書籍がすぐに本屋さんで紹介されしかも山積みに置かれてい る。テレビのコマーシャルはその発想に驚きますし、その面白さは腹を抱えて 笑ってしまいます。色んな人が必死に頭を使い、色んな媒体を使って複合的に 宣伝しているのがよく解ります。 インターネットでは、私の自宅近くの小さなバスの停留所の時刻表も調べる事 ができました。 以前、ある会社の人から聞いたのですが、「技術者は1年間中国に駐在して日 本に帰るとまるで浦島太郎のようになり使いモノにならない」。私はこの3年 ほどの間、ゆっくりと日本に滞在する事はありませんでした。その為に携帯電話 の使い方も解りません。 今の上海は変化が激しい。それは上海にいる人は実感していると思いますし、 それが上海の魅力になっています。でも、日本もなかなかのものです。不景気 だと言いながら、それでも色んな人の知恵が結集していて、ほんのわずかな隙 も見逃さないしたたかさも感じます。 心遣いのきめ細かさとでも表現するのがいいのでしょうか? 日本にずっとおられる方はそれが当たり前になっているでしょうが、ちょっと した道や公園にもその細やかさはあります。 このように見ると、今の上海はまだまだこれから発展する余地があると思いま す。ただ; ・ずっと日本に居ると上海の事は理解しにくい。 ・ずっと上海に居ると日本の事は理解しにくい。 ・日本と上海を行ったり来たりすると双方の理解が中途半端になる。 一人の人間として限られた時間。その時間をどのように使うか、同じ時間でも どれだけの情報を得る事ができるか、同じ一つの事柄、物事、現象からどれだ け多くの情報を得る事ができるかなどなどの大切さを改めて感じました。 同じモノを見ても、ある人はそれから1つの事柄しか理解しない。また、ある 人はその奥にある事柄に気付く事ができる。またある人は常人が気付かないよ うな事を気付く。 本当の意味で日中両国の間に立ち、両国の間を埋め、双方が最大限の効果を出 すようにするのが私のような者の仕事になるのですが、その難しさを改めて感 じています。 ======================================== YAMAOKA yoshinori yammy@mti.biglobe.ne.jp http://www2s.biglobe.ne.jp/~yammy/ ======================================== 「Yammyレポート」 バックナンバー
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