上海あれこれ独り言(2) (No.27)

上海あれこれ独り言(2) (No.27)


2001.12.22

「通訳」

私の周りには日本語をしゃべる中国人が多くいます。中国人にとってはやはり 外国語ですから、少々日本語らしくないところもありますが、それでも十二分に 意思の疎通ができる「日本語の達人」も珍しくありません。 日本人が中国に来て何かをするには、自分で中国語を話すのが一番ですが、多く の方が中国語を話す事ができず、通訳を使う場合がほとんどです。この通訳。 本当に難しい仕事です。 通訳で一番大切なのは「正確性」。でも、同時通訳をする以外は、先ず相手の 言う事をよく聞き、話そうとしている意図を汲み取り、それを一番適切な外国 語にします。 「通訳して下さい」 本当に簡単におっしゃるのですが、日中間で本当の意味で通訳をするのは言葉 だけでなく風俗習慣、そして、話し手の人間性も理解する必要があるでしょう。 時には話し手に対して「何が言いたいのか?」「何を伝えたいのか?」をたず ねる事も必要です。特に日本語を中国語にする時には、日本語のその曖昧さゆえ、 一つの単語を訳すのも、どの意味で使っているのかを本来なら話し手に確認して からでないと、大きな誤解が生じる事もあります。 通訳に状況を十分に説明せず「俺に言う事を通訳すればいい」式で、言葉の定 義も明確にせず、伝え方も曖昧な表現の日本語を中国側に無理やり伝えて、中 国側がその意味を理解できない時に責められるのは通訳ですし、それでは通訳 の仕事がまっとうできないと、状況説明や語彙の説明を話し手に求めると、 「頭の悪い通訳だ」とか「直接伝えればいい」と言われる。 日本人の通訳が日本人の言葉を中国側に伝えるにはまだいいのですが、現在、 多くの日本人が中国人の通訳を使って日本語を中国語に通訳してもらっていま すが、この状況だと、中国人通訳は100%理解していない事を自分の「推測」を 入れて通訳するしかない状況がかなりたくさん発生しているはずです。 中国人通訳を上手に使いこなしている人は、必ず「書き」ます。日本語のできる 中国人と話をしているのですが、数字など絶対間違えてはならない事はもちろん、 普通に話をしている時にもポイントになる単語は紙に書いて「筆談」しています。 考えて見れば、これは日本人同士が話をする時でも同じではないでしょうか? 正確に自分の意志を伝えるのはとても難しい事です。会議などでも、黒板を使用 して言葉の意味や話の進み具合をお互いに確認し合いながら話を進めて行かない と、誤解や考え違いが発生し易い。それが外国人相手なのです。慎重の上に慎重 を重ね、くどいぐらい確認しても思わぬ勘違いから大きな問題になるケース。 たくさん見ています。 今、上海には多くの日本人が来ています。そして、中国人通訳とともに仕事を しています。「面倒くさい」ではすまされません。通訳の翻訳間違いにして責任 を通訳になすりつけても何の解決にもなりません。「自分の意志を相手に伝える」 単純に言葉を外国語にするだけでは意味がない事を十分に理解し、実のある交流 をし、仕事を成功させて戴きたいと心から念願します。 ======================================== YAMAOKA yoshinori yammy@mti.biglobe.ne.jp http://www2s.biglobe.ne.jp/~yammy/ ======================================== 「Yammyレポート」 バックナンバー

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