上海からの撤退−マンション契約の解除(その5) (No.2-11)

上海からの撤退−マンション契約の解除(その5) (No.2-11)



日系の不動産屋さんに話を聞くと、通常、マンションを中途解約する場合には、
保証金(家賃の二ヵ月分)を放棄するだけで問題ないとのこと。

この不動産屋さんには次のマンションを紹介してもらっていることもあり、
現在のマンションの契約書も渡し、オーナーから家賃の半年分を要求されて
いることを伝えると、弁護士に相談してみるとのこと。

あーやっぱり日系はサービスが行き届いていると思って数日すると、マンショ
ンのオーナーから携帯電話に電話。
非常に興奮した様子で:
  「今日、一体誰から電話があったと思う?」
  「いえ、わかりません。」
  「弁護士から電話があり、『裁判で争う!』とものすごい剣幕で責められた。
  
これまで日本人相手だと思い紳士的に進めて来たけれど、これでは日本人を
全く信じることができなくなった。もう、すぐに出て行って欲しい!」

かなり長い時間、状況説明と文句を聞きました。
結局、相談した日系の不動産屋さんが好意で中国人弁護士に相談し、その弁護士
も好意でオーナーに連絡してくれたようです。

この弁護士が実際どのような口ぶりで電話したのかわかりませんが、オーナー
をひどく傷付け、こちらを信用できない!と態度を硬化させてしまいました。

その後、とにかくあやまり続け、最後にはとにかくもう一度話し合おうと言う
ことになりましたが、この一件。交渉事で人を介することの難しさ、特に好意
からの行為が思いもよらぬ結果を引き起こすということだと思います。

そして、中国人同士の交渉事では、この件以外にも「あなたは外国人で中国人
との交渉に困っているだろう」ということで間に入ってもらい、その結果、
状況が改善するどころかさらに悪くなるということも聞いています。

今回の場合、ただひらすらあやまり続ける。という事が功を奏したようですが、
そのあやまり方もこちらに非があるというのではなく、状況としてこういう
結果になったことは私の責任であり素直にあやまります。という言い方をして
います。ただ単純にあやまると全ての責任がこちらに来てしまうからです。

このあたり、日本人だけの世界とはやはり違います。
そして、通訳を通しての作業だとこうはいかないとも思います。

さて、何とか怒りを納めていただき、マンションの引渡しの日を迎えます。

(続く)


Yammy
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YAMAOKA yoshinori
yammy@mti.biglobe.ne.jp
Mr.Yammyの上海レポート第二弾バックナンバー
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