中国は変わった?変わっていない?(その10) (No.11)
2001.02.03 この「中国は変わった?変わっていない?」も(その10)となりました。 中国を長く体験している者として、自分勝手な見方だと思うのですが、 どなたかの参考になればと思い書かせて戴きました。 でも、考えて見れば「変化」と言うものは、対象が国であれ人であれ常に変化し続けているもので、 その変化を素直に感じ取れる感性こそが大切ではないかと思います。 この私の散文を読まれている方は、何らかの形で中国と関係してるか、 或いは中国に興味を持っておられて「中国を理解したい」或いは「中国を理解する為の参考」 として読んで戴いていると思います。 「理解」。これは本当に難しいと思います。 ある意味では、国も人も、本当の意味で完全に理解するのは無理なのかも知れません。 色んな要素がありますし、人によって見方も違う。 かと言って、どうせ理解できないのだからと言う事で理解する努力をしなければ全く理解できない。 少しでも理解できるように日々努力する。 まるで、ゴールのないマラソンのようですが、それでも前に走らなければ理解が深まる事はない。 そして、理解には常に誤解がつきもの。 自分が誤解しているかも知れないといつも心しておかないと、誤解が誤解を呼んで、 理解するどころか全く自分勝手な妄想にとらわれてしまうこともあり得ると思います。 私はこれまで日本と中国の間に立つ業務をして来ましたが、その中で色んな人に 会い、色んな意見も聞きました。 「始めは中国が好きで中国にやって来たけれど、最近はとても嫌になった。」 「中国は好きになったり嫌になったりするけれど、やっぱり中国が好きだ。」 「中国は理解しようとすればするほど解らなくなる。」 などなど・・・ 中国の事が好きだったり、始めは好きだったけれど嫌になったり、それでも、 また中国が好きになったり・・・ 中国と長く関係すればするほど、色んな思いが沸いて来ます。 どうしてそんなことになるのか? 何か解り易い説明はないか? と常々思っていたところ、 日本のテレビ番組だったと思うのですが、ある考え方を知りました。 それは、新しい世界に対しての人の反応について段階があるという考え方で、 この考え方を使うと中国を理解する上で自分がどの段階にいて どうすればよいのかが解ると思いますのでご紹介します。 人がこれまで自分が知らなかった世界を理解するには次の4つの段階があると言うのです。 1.好奇心。 2.不満。 3.知ったかぶり。 4.新しい世界になじむ。 中国を理解する段階にあてはめると: 1.中国に来たばかり、或いは中国に来る前で色々情報を集め全てが興味深く知識を吸収する段階。 2.ある程度理解でき、好奇心が鈍って来ると今度は悪い面が目につき出し、 時には中国の事がすごく嫌になったりする段階。 3.上の段階を越えると、今度は「悟り」を開いたかのように感じ、 「中国とは・・・なんだ」とか「中国ではこうした方がいい」とか、 まだ完全に理解していないのに解ったつもりになってしまう段階。 4.解ったつもりの段階を越えて、本当の意味で中国を見聞きでき、理解できる段階。 如何でしょうか? 私自身にあてはめて見ても、確かにそうだと思います。 ただ、中国を理解すると言う面から見ると、もう少し複雑な気がします。 次回はそのあたりを掘り下げて見たいと思います。 ======================================== YAMAOKA yoshinori yammy@mti.biglobe.ne.jp http://www2s.biglobe.ne.jp/~yammy/ ======================================== 「Yammyレポート」 バックナンバー
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