中国の日本人就職状況
中国の日本人就職状況:現地採用の増加
近頃では、若い人で、中国で働くという選択をする人が、増えています。さらに、これまで日本や他の国で
働いていた人や、日本での中国ビジネスで
実績のある中年層にまで、中国で働きたい
と思っている人が増えてきています。
これを書いている私、『まるごと上海』の
管理人も、日本の仕事を辞めて上海で
働くようになった人間の一人です。
ですので、
「日本での閉塞感」、
「日本経済の先行き不安感」、
「中国市場の未来」などなど、
気持ちは非常によくわかるつもりです。
一般的に考えて、中国で働く場合は、
2つの方法があります。
一つが、日本企業で採用され
中国で駐在員で働くという方法。
もう一つが、中国現地での採用、つまり現地採用で働く方法です。
後者の現地採用なのですが、中国の物価水準での採用なりますので、
当然、日本で働くよりも収入は減ります。
しかし、ここ最近、中国の現地採用で働く人が、非常に増えています。
私が上海に住み始めた5年前よりも、圧倒的に増えています。
このように、年齢を問わず、中国で働きたいと思う人が多いのは、
今の中国には、日本の高度成長期のような希望に満ちた活気があるからでしょう。
中国には、ご存知のように、いろいろな問題もあるのですが、
それは、成長中の国だからこそ、起こることだとも言えます。
そのぶん、チャンスも多いのです。
その「なんだかワクワクする」雰囲気に刺激され、
多くの人が中国にひきつけられているようです。
日本人採用の現状
日本人が中国で働く場合、実は 日本人向けの仕事に就くことが多いです。どういうことかと言うと、
『日系企業や中国に住んでいる
日本人社会』を対象としたビジネス要員として
就職するということです。
逆に言うと、
「日本人の、本当の中国企業への就職は
まだ難しい」ということです。
これは、どうしてでしょうか?
日本人が、中国企業に就職できない
(しない)一番の理由は、給与も含めた待遇面で、
中国と日本では差があるためです。
日本語ができる中国人でも、日本人の給料と比べると、
半分から、3分の1くらいしかもらっていないことが多いのが現状です。
3分の1の給料でも我慢して中国企業で働く日本人がどれだけいるか?
逆に、3倍の給料を払ってまで、日本人を採用する必要のある
企業がどれだけあるか?両者とも、あまりない、というのが現在の答えです。
もう一つ、日本人が中国企業に就職できない理由は、
中国企業側があまり必要としていない、ということも、あります。
日本人スタッフを必要とするような、対日ビジネスを
重視している企業は、中国企業全体の中では少数派だ、ということです。
以上、大きくは、このような2つの原因から、
日本人の中国での就職先は、日本人関連が多くなっているのです。
このような現状なのですが、
最近、少し変化の可能性がある出来事もありました。
法改正があり、外資系企業の中国国内での販売業務が
認められるようになったのです(今までできなかったんです)。
このことは、今後、日本企業が、中国市場を狙って
攻めていくことが多くなることを意味します。
当然、そこには、中国語のできる日本人人材の需要も
生まれます。
私は、上海で人材育成の仕事を少しやっていたので、わかりますが、
どれだけ日本語の堪能な中国人でも無理で、
日本人じゃないとできないことって、あるんです。
日本人だからこそできることが、中国でもあるのです。
中国語能力を使って、中国人と同じように働きながら、
その「日本人としての価値」というものをどう発揮していくか。
これが、中国での就職の鍵になるのは間違いありません。
日本での就職活動では、自分の強みと弱みを、
日本人同士で比較して、分析してきたと思います。
それを、中国では、「日本人として」どういう強みがあるか、
というふうに考えるのです。
きっと、いろいろ見つかるはずです。
それが、見つかれば、日本での準備も、
何をしておくべきか、見えてくると思います。
(次回に続きます)
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