中国西部の法人税
「中国市場進出/販売実践会」 バックナンバー 2010年8月27日中国の西部開発運動を促進する為に、7月13日に西部 地区の法人税率を削減し、その代わりに資源に対して課税 する事が公表されました。
中国西部地区の法人税率は従来の25%から15%にする。対 象は内モンゴルから雲南省の森林地帯、新疆ウイグル自治 区の砂漠までで、東部沿岸部を除く広範な地域。
中国西部は、国内の道路網を整備し、西部地区へのアク セスを良くした他、企業に対し西部地区での工場の設立、 学校や病院、家などの社会インフラの建設を促進している。 西部地区には資源が豊富であり、それを生かした産業化を 進めたいということです。
西部地域の資源に対する税金は、石油、石炭等の自然資 源に課され、産出量ではなく売上=価格に対して課されま す。新疆ウイグル自治区の原油や天然ガスの販売価格に既 に5%の課税を開始しました。その為にペトロチャイナや シノペック、江蘇銅山等の業績に影響を与えるでしょう。
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http://www.linkedin.com/news?viewArticle=&articleID=150993074&gid=46978&type=member&item=24702086&articleURL=http%3A%2F%2Fwww.shanghaibizlawyer.com%2F%3Fp%3D56%26a%3Dview%26r%3D677&urlhash=oxP5&goback=.gde_46978_member_24702086
⇒中国の西部大開発構想って数年前から政府主導で騒いで います。最近の日本の記事でも内陸部を狙え!みたいな記 事がありますね。どうかな。。
消費者市場としてみれば、既にこういう内陸部にもお金 持ちはいます。まぁ大体利権に結びついた人のようですが。 だから、競争の激しい上海や広州などに比べれば内陸部か らっていうのは業界によっては十分に検討できるのは事実 です。
今の流れは、中国政府は、「沿岸部は半導体や液晶、医 療などの最先端産業。従来の低コスト生産型の工場は内陸 部に移せよ」って感じなんですが。現実には大手の欧米系 企業は中西部へ移転する事はあまり無いようです。問題は、 ロジスティックや商習慣。現在の沿岸部の労働コスト上昇 は当然同じ国である中西部にもいずれは来る。だから、今 現在、内陸部に行けば沿岸部よりコストは安いでしょうが、 長期的にはビジョンを描きにくいのですよね。
低コストを求めるなら、ユニクロがバングラディッシュ に移管しているように、中国以外の国を選択した方が賢明 でしょう。内陸部は中国市場向けの生産拠点として、一生 中国と心中するつもりの業界、工場のみが行くべきでしょ う。
でも多分、低コスト生産は、今の流れでは、一気にアフ リカまで飛んでいきそうです。元々アフリカはヨ-ロッパ の植民地ですので、欧州系は結構流れている可能性があり ますね。インドという声もありましたけどどうかな?まぁ、 アフリカは、そういえば中国人も結構進出しています。低 コスト生産を、中国人がアフリカ人を使って管理するモデ ルに移行していくのでしょうね。そうすると、これから30 年という単位だと、意外とアフリカで比較的政情の安定し ている国が伸びたりして。。まぁ、個人的には住みたくな いですけど。。アジアどまりだな、私は。
でもまぁ、資源税は価格転嫁されればまたインフレの助 長要因になりますね。どこまでコスト上がるかなこの国。。
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『中国市場進出/販売実践会』
タオバオでの中国販売で日本人経営店唯一とも言える、
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誇る内田信が、中国市場に進出し販売する上での注意点
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