中国人の若年層向けプロモーションはオンラインが大事。
「中国市場進出/販売実践会」 バックナンバー 2010年12月 3日TV広告費の高騰と、有効な広告の時間が限定される事もあり、最近欧米系企業はインターネット広告を重視しだしている。特に、ターゲットとなる若年層がテレビを見るよりもネットのコンテンツを楽しんでいる事からオンラインビデオ配信サイトがその場として注目されている。 ロレアル化粧品は、ユエサイというブランドが古臭いと言うイメージがあることから、オンライン上で8本のプロモーションをこの夏始めました。 3人の若い女性が出るもので、ユエサイブランドが本来は若者向けなのとイメージを変えようとしているとの事。 ユニリーバ、バーガーキング、GM、フォード、クラフトフーズ、ノキア、アンハイザーブッシュ等の大手欧米企業によって作成されたドラマ広告シリーズが中国中に放送されている。 中国で最も消費力が亜ある年齢層が35歳以下でもあり、この層がインターネットユーザーの主力でもあることから、ネット上でのブランディングはますます重要になってきている。 この年齢層はテレビを余り見ない。中国では3世代が一緒になって一つのテレビ番組を見ることが多く、古くさ歴史ドラマやバラエティショーが放送されている。 若い世代に関しても、テレビを見ることは多くなく、一方ではPCを持っているからネットは楽しんでいる。 そして土豆網や、優酷、Ku6、百度ビデオチャンネルなどの無料のオンラインビデオ配信サイトを見る。 まぁこれらのビデオ配信サイトは海賊版の温床として悪名高いサイトではあるけれど。 アイリサーチによれば、昨年オンラインビデオユーザー数は32%も増加して3億9百万人になった。 土豆網によれば消費者がテレビからオンラインビデオに移行しているのと平行して、広告費もテレビからネットに移ってきていると言う。 中国のオンラインビデオ向け広告市場は昨年は200億円と2008年比で70%も増加したが、今後数年にわたり60-80%の増加が見込まれている。 中国のCCTVやその他のテレビ局は30歳以下の視聴者をあまり重視しておらず、その影響で若い子達はオンラインビデオなどをよく見る。 そしてそこには欧米や韓国、日本のドラマが無料で見ることができる。CCTVでは外国の番組が放送される事は滅多にない。 一方では、ビデオ配信サイトや、町の海賊版DVD屋にはそういうコンテンツがあふれている。 たとえば"NCIS,"と言うドラマはアメリカで放送されてから1時間後には放送される。 インベブの新メディアマネージャーは、デジタルメディアの重要性は今後ますます高まると発言し、土豆網と共同でドラマを制作してバドワイザーのプロモーションを行った。 このネット広告へのシフトの背景には、テレビ広告費用の高騰も背景にある。 テレビ広告費用は今年20-40%も上昇したが、これには上海万博の影響もあるとされる。 そして広告枠の確保も中国企業との奪い合いになっており国営企業はしばしば優先される。 その上に中国政府機関であるラジオ映像テレビ管理委員会が、ゴールデンタイムの広告時間枠を削減した。 オムニコムは、ユニリーバのオンライン広告をプロモートしているが、ユニリーバがテレビ広告をやめる事はないが効率的なプロモーションをするために、この8月からは整髪剤の広告を、オンラインと地方テレビに限定して始めた。 こういう大手企業がスポンサーとなる事により、オンラインのコンテンツの質も急激に改善している。 冒頭のロレアルのユエサイブランドプロモーションビデオも、映画並みの画質の上にしっかりとした脚本に基づいている。 これはWPPグループがプロモートした。 GMも優酷網と共同でプロモーションビデオシリーズを11本作成し、シボレーでのドライブをテーマにしている。 また、このオンラインビデオを見た人は、実際のイベントのチケットをもらったり、自動車そのもののプレゼントを受ける事もある。 ⇒日本企業はどうなんでしょうね?とにかくどこの企業に聞いても広告予算が少なくて欧米にめためたにやられっぱなしって言うのが大半の日本企業の実態なんです。 わが家も実は個々に記される中国の仮定と同じで、嫁の実家でテレビは見るのですがチャンネル権は基本的に妻の母親にありますから、しょうもない抗日戦争の話とか連続ドラマを見るときが多いですね。 例外は男女のデート番組と曲芸みたいなものです。家に帰ると、妻はテレビショッピング番組しか見ないし、私達事態は日本や香港のドラマをDVDで見ています。 つまり、テレビ広告で影響を受けているのは私の息子と娘で、彼らの興味のあるお菓子や、ケンタッキーの新製品は子供から教えてもらう事がありますが、それ以外の商品の広告は僕らに対して訴求力は少ないのが実態です。 オンラインビデオを見る層がそのまま購買力があるかどうかは不明なのですが、確かに中国は外国コンテンツを規制しており、ゴールデンタイムに日本のドラマやアニメが流れる事はありません。 それが、こういう海外コンテンツを無料で自由に見れるオンラインビデオ配信サイトにユーザーが流れると言う事自体は理屈に合っています。 さて、日本企業はこういう事実を知っているか? おそらく、大半の日本企業はまだ知りません。あまりにも遅れているのです。 テレビ広告費が高い事を嘆くだけで何も代替案を展開しない。できない。 広告代理店にもその機能はない。無いない尽くしの日本企業の中国マーケティング。 悲しいかな是が事実です。
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『中国市場進出/販売実践会』
タオバオでの中国販売で日本人経営店唯一とも言える、
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誇る内田信が、中国市場に進出し販売する上での注意点
・反省点などを共有する場を作ろうと立ち上げた会です。
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代表 内田のブログ
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