第二回 金山への道

第二回 金山への道

2008年、夏。 

私は上海駐在となり、4回目の夏を迎えていました。 

ある日、ボランティアをしていた児童図書館で、
金山農民画院から先生を招いて、
こども向け農民画体験教室を行うという企画が出て、
私は期せずして農民画と再会することになりました。 

先生の名前は陸永忠さん。 
1970年生まれの農民画家で、1998年に「上海文化新人賞」を受賞され、
その受賞作<農家楽>は、中国最長の農民画としてギネスに記録されたとのこと。 



そして体験教室の内容は、
先生があらかじめ用意した図案をもとに、うちわに色を塗るというものでした。 

というのも、
農民画は和紙にポスターカラーで色を塗るのですが、

色を塗り終わった後、和紙を2枚貼り重ねて
画用紙のように厚くする工程があるため、
正式なやり方だと当日中に終わらないのです。 

うちわなら当日持ち帰れるし、
実用的なので一石二鳥のアイデアですね。 

さて、体験教室当日。 



思い思いに色を塗っている子どもたちや先生の姿を見ているうちに、
「本格的に農民画を描きたい!」という気持ちが
むくむくとわいてきました。

ここで農民画と再会し、陸先生と出会ったのも何かの縁。 

私は決意し、先生と以下の約束をしたのです。 

   1. 授業開始は秋から、マンツーマンで行う。
   2. 先生の出す6つの課題を仕上げること。
   3. その間、土日は金山に泊り込みにて絵を習うこと。
   4. 課題を修了し、3人の先生が認めれば、
      画院から農民画師の認定証を出す。

普通のサラリーマンにとって、
土日泊まりという条件はかなり厳しいものですが、
成功すれば、日本人第一号の農民画師とのこと。

これは、がんばってみようと思いました。 

そして、夏が過ぎて秋となり、
私は金山行きの高速バスに乗っていました。

高速を走り始めると高層ビル群は見えなくなり、
広大な農地を眺めること45分。 

金山区山陽鎮に着きました。

バスを降りて、
20分ほど歩いて、
アトリエに到着。 



いよいよ、授業開始です(つづく)。

金山農民画家への道 バックナンバー

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コトータケヒコ
上海在住の会社員。仕事の傍ら週末に金山に通い、
農民画家・陸永忠に師事。09年5月金山農民画院より
外国人第一号の金山農民画師に認定。日本農民画協会会員。
ホームページ(移転しました):http://nominga.net
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カテゴリー:金山農民画家への道

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