2006.12.19
「コーヒーの比較対象を作る・・・ 師匠@来上海」
個々の味覚を的確に捉えていくためには、比較対象を作ることが一番。それも
記憶の中にあるイメージ的な比較対象ではなく、目の前に2種類のもの、明確
な比較対象なくして比較などできない。それだけ人間の味覚(記憶力)という
のは曖昧なもの。
先日、上海での撮影の関係で、私のコーヒー師匠であるフレーバーコーヒーの
中川氏が上海に来てくれました。
今回の課題は、
「中国人の方に合うコーヒーの味をどのように作り出すのか?」
「どんな味がおいしいと感じるのか?」というもの。
そこで今回は2種類のコーヒー(ブラックで飲む用のコーヒーと、ミルクを
入れる用のコーヒー)を用意し中国人の方に試飲していただきまし。
師匠からは前々から、、
「コーヒーを試飲させるなら比較対象を作らなければいけない」
とずっと言われたはいたものの、面倒がさきにきて実はあまりやっていません
でしたが、、なんとやってみてびっくり!! ここまで効果があるとは予想も
していませんでした。
「やっぱアンタすげーよ・・・」
と、改めて師匠のすごさに圧倒されてしまったしだいです。プロとはどこに
行ってもプロなんですね。
結論としては、僕らが予想していた方向性で今のところは間違っていないとの
感触です。雑感のある味よりも、透明感のあるキレイな味の方が中国人の方も
好みなのではないかと。もう少しはっきりした答えが導き出せればよかったの
ですが、短時間ではなかなかそこまでは辿りつきませんでした。
ちなみに上海のカフェや喫茶店で出されているものは、雑感のある味
(ちょっと語弊あるかもしれませんが)、つまりミルクを入れる用のコーヒー、
ミルクに合いやすいコーヒーです。
というのも、カフェや喫茶店などでよく見るサイフォンや、コーヒープレス、
普通のペーパードリップにしても、お湯をかけた(粉とお湯が接する)時には
どうしてもコーヒーの粉が動いてしまいます。お湯と粉が接する際にコーヒー
の粉を動かすか、動かさないかによって、抽出されるコーヒーの液体に違いが
出てくる訳です。上海で出されるコーヒーは、ほとんどが粉が動いている
(動かされている)ものであり、それはつまりミルクに合うコーヒーなのです。
コーヒーの粉に対して、物理的な刺激を与えるか、与えないか、、
・・・なんだか文章にすると難しいですが、飲んでみるとすんごい簡単なので、
飲んでみたいという方は北外灘店までお越しくださいませ。
その時には、抽出技術の秘密をお教えしますので♪(笑)
2006.12.19
アルトノイラントコーヒー 野村浩哉
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2004年4月 アルトノイラントコーヒー設立。現在は、珈琲教室や
さまざまなパーティー・イベントでのコーヒー提供、店舗へのアドバイザー
なども務める中、時間のある限り自らが電動自転車にまたがりコーヒーを
宅配している。
■ 北外灘店:上海市虹口区 北外灘呉淞路30号<<上海大厦裏>>
Tel: 021-6393-0053(珈琲豆配達可)
・http://plaza.rakuten.co.jp/hicafe/
・http://www.alt-coffee.com/
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