中国語学学校経営者対談3
浅野 潤(あさの・じゅん)
10年間の広告代理店営業マン時代を経て、
2001年から上海で暮らしている。
中国語スクールELC代表 1968年生まれ
(http://ez-language.net)
辰巳 修一(たつみ・しゅういち)
中国、オーストラリア留学、
自動車会社勤務を経て、
2007年から蘇州で暮らしている。
中国語スクールRLC代表 1978年生まれ
(http://www.rlc-sz.com/)
生徒とスクールとの"対話"の時代
浅野: 2008年の大手留学仲介会社の 倒産にはびっくりやわ。 ってしらんかったけどねホントは。
辰巳: しらんかったんかいな!
浅野:払い込んだ人は災難やねぇ。
辰巳:まあ、大手やから信用してただろうからね。
浅野:
こういうふうに仲介会社の信用が落ちると、留学希望者は直接、
現地のスクールに問い合わせてくる傾向が出てくると思うよ。
辰巳:浅野さんのところはどう?
浅野:
あるね。今までは留学仲介会社に問い合わせをしていたような人が、
今では、ダイレクトにELCにメールで問い合わせしてきている感じがする。
辰巳:
浅野さんのところは、仲介会社経由より、
ダイレクトの申込のほうが多いのよね?元々。
浅野:
そうね。だいいたい8割が直接問い合わせで、2割が仲介会社経由の申込かな。
この年末年始のコースなんか、70人中、留学仲介会社経由の申込者は一人よ。
ほぼ100%メールで直接の問い合わせ。
辰巳: すると、仲介経由が減ってるわけじゃないわけだ。
浅野:
うちはあんまり倒産の影響はないね。ただ今後はネットで一生懸命安くて
信頼できる語学スクールを探して、直接申込む人が増えるとは思う。
辰巳: すると、それにきちんと対応できる語学スクールが生き残ると。
浅野:
それと、渡航前に料金を支払うシステムの
見直しをしたほうがいいね。
辰巳:というと?
浅野:
だって、渡航前にレッスン料金とか
全部払い込んでいくでしょ?みんな。
辰巳:留学仲介会社経由の人はそうでしょ、そりゃ。
浅野:で、その留学仲介会社が倒産。
辰巳:今回の場合はそうね。
浅野:
予約だけしておいて、現地で全部支払えばいいやん。
現地でそのスクールの様子とか対応を見てから、納得して支払う。
買物はだいたいそうでしょ?モノを見てから買う。これ基本よ。
それを、大手だからって信用して先に金を払うから、持ち逃げされるわけよ。
辰巳:なるほどね。
浅野:
日本人は金を先に支払えば、きちんと予約が出来ているという神話を
信じ過ぎるのよ。特に海外旅行とか留学なんていう外国のモノに対して。
外国でもなんでも、モノを見てから納得してから買う。
これからはそういう時代ですよ。
代表二人の夢物語
浅野:2009年は厄年です。私。
辰巳:42歳ですか?
浅野:数えでね。
辰巳:厄年に描く浅野さんの将来の夢を聞いてみたいなぁ?
浅野:
まず近い将来でいえば、ELCの安定化やね。
世間の好況不況にかかわらず、ナニかを勉強するということは大切なこと。
それを提供する場所を運営しているということは
非常にいい事業をやっていると思ってる。
だからできるだけ長くこの事業を継続させていきたい。
そのために、まずは今年、安定させたいと思っています。
辰巳:それは集客の面で?
浅野:
もちろんそれもあるけど、他にもスタッフ、資金、教師、設備、
いろいろな面でまだまだ足りないことがあるからね。
充実させていきたいね。
浅野:辰巳さんは?
辰巳:
そうねぇ。やっと昨年、黒字化に成功したところやから、
ウチももう一年安定させたいなぁ。 それで、
2010年に飛躍させるための足がかりにしたい。
浅野:将来的には、RLCをどうしたいの?
辰巳: まだそこまで考えてないですねぇ。正直。浅野さんは?
浅野:
語学スクールは人が集まる場所。
特にELCは日本から来る社会人の方々がほとんどで、
みんな中国語をマスターしたいという人ばかりやから、
そういった人の集まりのなかで強力なコミュニティを作って、
中国語学習というのをコアにした新しい事業をやりたいと思ってる。
まだ漠然としてるけどね。
辰巳: まあ、とにかく2009年、世の中は不況だけど、お互い頑張りましょうね。
浅野:そうね。がんばろう!
~対談おわり~
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